今朝ほどトイレでさよならしたあの子に、
再会できちゃうかも

大森駅からバスで約20分。降り立ったのは住宅地のど真ん中。うっすら磯の香りが漂うだけで、下水につきものの悪臭はまったくない。
こんな閑静なところに、あんなものやそんなものが流れている下水処理施設が本当にあるのかと不安になるが、あっさり「森ヶ崎水再生センター」の文字を発見。公民館みたいにこぎれいな建物にまたびっくり。

ここ森ヶ崎水再生センターでは、大田区全域、品川・目黒・世田谷区の大部分、渋谷・杉並区の一部で出た生活水や雨水が下水を通じて流れてくる。それを魚が住めるほど澄んだ水に戻し、そして再び海に返すという神業を日常的に行っているものすごい施設なのだ。職員の皆さんの青い作業服が神々しく見えてきた。早くも、足を向けては寝られなくなる予感!


第一沈殿池と反応槽の上には公園が。下水とは無関係みたいにきれいな景色

この処理施設は日本最大で、敷地面積はなんと東京ドームの9倍。253万人がトイレやお風呂、キッチンから流した生活水が集まってくるという。

大きな幹線道路の地下には下水道が走っていて、道路と同じようにいくつかの分岐点を経由しながら、このセンターまで流れていく。その速さは毎秒1.8メートル。抵抗が少ない分、普通の川の流れよりもちょっと早いくらい。私やコヤナギ社長が暮らす三軒茶屋で出した生活水が、この施設に流れ着くまでは、およそ5時間半。ちょうど朝にトイレでバイバイして、昼過ぎにこの施設にくれば、再会できちゃうかもしれないのだ。汚水の長旅。ちょっとドラマティック。


100人以上は入りそうな教室で、私たちのためだけに説明してくれる職員さんに、テンションあがりまくりの編集部

そして、ここで処理されている汚水の量は、1日で東京ドーム1.2杯分! 東京ドームを満杯にしてなお溢れる汚水がたおやかに流れ着いているなんて……。オオェェ。


幹線道路の地下には、直径5メートル以上にものなるぶっとい下水管が走っている。流れを作るために、傾斜がついてます