彼氏がイラつくときは、まずこっちを向かせ楽しませ……
広告人に学ぶ「アナタガ好キダカダー!」の韓流アプローチ術!?

友人のあいちゃんからのメールはこう締めくくられていた。
「お互いもう30代かぁ。
 シミ、しわ、カンジダ、歳はとりたくないもんだね〜」
あいちゃん、カンジダはトシ関係ないから!(たぶん!)

とパソコンの前でつっ込んでから数年。
33歳になったわたしは生まれて初めて婦人病っぽいものにかかった。友だちになら「病院行った方がいいって」とすすめるところだが、入ったこともない産婦人科が恐ろしいわ(貧乏につき)保険証はないわで、わたし待つわの自然治癒だのみに。

下半身中央に原因不明の違和感。
夕食後(食欲はあるのだ)お皿をキッチンに運びながら、
だるいからだに気持ちはイライラ。事情を知らない彼氏は寝転んで「すぽると」に夢中だ。
九州男児このやろー、たまには自分の食った皿ぐらい洗え!
人間のできた九州女(わたし!)にも八つ当たりしたい日はある。さて、どうしてくれよう。
黙り込んで不機嫌をアピール。または半ギレで
「もう、きつい!手伝ってよ!」
言いたい。言いたいとこをぐっと堪えて、がんばれわたし、
それ、チャン、ドン、ゴン!

「しゃちょ、しゃちょ。
  わなし、ほんちつ、ちょとーからだだるい、おかしです」
(=えらいひと聞いてください。
 私は本日少しからだがだるい、様子がおかしいようです)

「アナタガ好キダカダー!」のチャン・ドンゴンよろしく
アジア人の日本語口調をまねして不調を訴える。
不意のアジア人に振り向く彼氏。
「なに?何て言った?つか、なんでフィリピーナ?(笑」
・・・チャンドンゴンむにだ。
機嫌よく関心を向けてくれれば、まぁよし。
「あのね、うんとね、」あとは彼のシャツをつまんだり放したりしながら、いじらしく体調がよろしくないことを切り出すだけだ。

「人は楽しいことに反応する」と知人の広告人はよく言う。
こちらを向かせ楽しませ、その気にさせて誘導する。
広告のコピー講座で教わるようなやり方は
言葉で書くとちょっといやらしい。
けど、“いやらしい”は実際、けっこう効く。
「むこうで寝てなって」とお皿を洗う彼氏の背中に
ありがと、とおでこをつける。心でグーを握りつつ。

感情を抑え、愉快な仕掛けで相手の気を引くのは、
したたかなる女の性根か、それとも発達した男脳のなせるワザか。分からない。分かんないけどもお皿はきれい。それでいいじゃないか。

しかし、小手先は結局、小手先でしかない。
当然のことながらそんなことをしていても
肝心の下半身問題は何ひとつ解決しないのだった。
最後に頼るべきはやはり自分ということか。(病院行けよ)

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ku
ku
(フリーライター)
ライター。1975年生まれ、福岡市在住。制作会社、広告代理店等に勤務後、ライターとして独立。新聞、情報誌の広告・編集記事の取材執筆を中心に活動中。「A型ですか?」とよく聞かれるので、もう「よく分かりますね〜!」とこたえるB型。好きな言葉は『私は裏切らなかった。それでいいじゃないか。』