essay

L014
タナカ マリ(編集者&ライター)

仕事を辞めて中南米へ!
オンナ30、住んだ・旅した220日

思い立ったら、ラテン日和

高山病もなんのその、
行くぞマチュピチュ遺跡!


クスコの中心地。本当に美しい町なのだが、高山病にも悩まされた。だってここは標高3600m。富士山の頂上とたいして変わらんよ! 最初の2日ぐらいはずーっと軽い頭痛がしてました。

さて、ペルー旅行のハイライトといえば……そう、マチュピチュ遺跡! これを見ずにペルーを去るなんざぁ、東京に来て雷門を拝まず帰るようなもんよ。あれ、例えが小さい? とにかく、私は一路マチュピチュに向かうべく、リマの巨大なバスターミナルから長距離バスに乗り込んだ。


民族衣装に身を包んだインディヘナ(先住民)とラマ君。おぉ、これぞペルー、アンデスの人々! と思ったら観光客の記念写真目当てのオバチャンだった。こっそり隠し撮りしたら、ばっちり気付かれて撮影料をせびられた。

しかし心配のタネがひとつ。マチュピチュに行くには、クスコという町から電車に乗る以外に交通手段はないのだが、この電車がすでに連日満席なのだ。時は8月後半で夏休みシーズン真っ盛り。「絶対に事前予約すべし!」といわれる電車の切符も、現地でキャンセル待ちするしかない。というわけでマチュピチュを拝める保証は何ひとつないのだが、取りあえず行くっきゃない。なんだか「ないない尽くし」の出発となってしまった。


このふざけたオッサンの人形は、「エケコ」と呼ばれる立派なアンデスの神様。お金とか食べ物とか富を象徴するものを背中に背負って、それを実際にもたらしてくれるそうな。ペルーのお土産市場でよく見かけたが、くわえ煙草でドル札背負ってる神様ってどうよ。

マチュピチュの玄関口でもあるクスコの町は、かつてインカ帝国の首都として栄え、その後スペイン軍に征服された場所だ。なので町にはインカ時代の石畳の造りとコロニアル調の建物が混在し、独特の雰囲気がある。ていうかすごく素敵。ここも女子のハート直撃系の町だ!

さて肝心のマチュピチュ行きの切符だけど、クスコの町には星の数ほど小さい旅行会社があり、無事買うことができた。あ〜ひと安心。ちなみにクスコ〜マチュピチュの日帰りツアーで200ドル。うむむ、貧乏旅行の身にはなかなか痛い出費だけど、今回ばかりは仕方ない。なんたってマチュピチュだ。天空の城を拝むんだい!

翌日の早朝、クスコ中心地の近くにある駅に着くとすでにいろーんな国籍の観光客がホームにひしめいている。みんな見るからにルンルン顔。マチュピチュの求心力はすごいのだ。スイッチバックを繰り返しながらすごーくノロノロ進む電車に揺られて、遺跡の入り口となる「アグアスカリエンテス」という駅に着いたのが昼頃。ここからさらにバスで山を登り、バスを降りたら自力でまた急坂を登り、ようやくご対面! となる。ぜいぜい、この時点でかなり体力消耗気味……。


もう説明不要! な定番アングルで撮ったマチュピチュ遺跡。後ろの「ワイナピチュ」と呼ばれるとんがり山にも登れるのだが、人数制限があるので私はダメだった。

初めて見たマチュピチュは、まさに「写真のまま!」だった。いや、いい意味で。すごい、この町、ほんとに山の中に浮かんでる! ここは16世紀の半ばに住人であるインカの人々が忽然と姿を消して以来、400年もの間、人知れず眠っていたのだ。とガイドのペルー人が熱弁している。私の頭の中は、もう「天空の城ラピュタ」の音楽でいっぱいだ。一輪の花を持った虚心兵がどこからか歩いてきそうだ(ラピュタ観てない人、すみません)。

マチュピチュははなかなかに広いので、歩くのに疲れると遺跡内の芝生にゴロンと寝転んで過ごした。まわりの観光客グループも、みんなゴロゴロ寝て過ごしている。マチュピチュの芝生で昼寝なんてしていると、だんだん自分がどこにいるのか分からなくなる。なーんかピクニックに来たみたい。

クスコの町に戻った頃にはもう夜だった。クスコが気に入った私は、結局ここに3泊も居座ってしまった。さてさて、また移動開始です。


写真で見るマチュピチュは無人で幽玄なイメージだけど、実際には観光客がどっちゃり。人がわらわらいるのが見えますか? まあこれも「リアル・マチュピチュ」ってことで……。お盆シーズンなので日本人のツアーも多かった。

¡Maravilloso!
「マラビジョーソ!」
すばらしい、驚嘆すべき、などの意味。マチュピチュ遺跡もマラビジョーソ!

profile
タナカ マリ
タナカ マリ
(編集者&ライター)
広告やWebコンテンツ制作の世界で、企画・編集・執筆等の仕事を続けて早8年。30代に突入したわりにはあり余る体力を、趣味のバイク、ランニング、サルサダンスで燃焼中。2008年、仕事を一時中断してスペイン語を学ぶため中米コスタリカに約半年滞在。「人生やったもん勝ち」を代々の家訓として掲げることを目論む今日この頃。
back number
思い立ったら、ラテン日和
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「心のドキドキ」に従ったら、日本の反対側に飛んでいた。でも大丈夫、そんなの誰にでもできるから。
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L003
コスタリカ生活、いよいよスタート。
まず何に驚いたって、ないのよ、アレが。
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コスタリカには美人が多い、
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「自然とエコの楽園」は
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「女子おひとりさま」が
中南米で生きづらい理由
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ラテン的世界から見た
ニッポン人について
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お隣りの国、ニカラグアへ!
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コスタリカ撤退準備!
で、次なる予定は……
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いざ南米旅行に出発!
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大都会メキシコシティ&
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¡Viva Mexico! 女子の
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L013
冬真っ盛りのペルーに上陸!
首都リマでの小さな出会い
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高山病もなんのその、
行くぞマチュピチュ遺跡!
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ボリビア突入、目指すは
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L018
[最終回]
ブエノスアイレス到着!
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