インド舞踊を始めて、インド音楽に興味を持った。
色々調べていたところにシタール(北インド発祥の弦楽器)の巨匠Ravi Shankar(Norah Jonesの父)が出演しているというこの映画「地球交響曲(Gaia Symphony)」にたどり着いた。
インド古典音楽は、師匠が歌った音を弟子がシタールでひろうという、口伝えで継承されているそう。


この映画は、イギリスの生物物理学者ジェームズ・ラブロック博士の唱えるガイア理論、「地球はそれ自体がひとつの生命体である」という考え方に基づいて全編龍村仁監督により制作されている。
各出演者たちが「地球の中の私、私の中の地球」というテーマで語るインタビューを、美しい映像と音楽と共に1本に納めたオムニバス・ドキュメンタリー映画だ。


この世の存在は全て、それぞれ原子レベルで、独自の音楽を奏でていることが科学的にわかったらしい。人間も木も風も水も、虫や動物、バクテリアみたいなものだって独自の音楽を奏でているそうだ!


「人間が音楽をつくる以前に、“音楽”がこの宇宙を造り、生命を生み出し、人間をつくった」という宇宙物理学者もいるし、さらにヒンドゥー教の教えにも「ナーダ(音) ブラフマー(万物創造の神)」=「音は神なり」という言葉もある。


「原子レベルで音楽が奏でられている」と言われてもあまりピンとこないが、言葉が通じなくても音楽で気持ちが通じるということは何度も体験した。
そう考えると「音楽が万物をつなげている」というのはよくわかる気がする。


最新作となる第六番では、「全ての存在は響きあっている」をテーマに、この世の全ての存在をつなぐ、耳には聴こえない音楽=虚空の音が描かれている。


撮影当時86歳(現在88歳)のRavi Shankarは、インタビュアーから現代の若者へのメッセージを求められると「I am still learning.(私もまだ勉強中だよ)」と答えたのだ。
世界一有名なシタール奏者の、学びの姿勢には背筋が伸びる思いがした。


Ravi Shankarの話以外にもザトウクジラが歌うことを世界で初めて発見した海洋生物学者Roger Payneの話などもとても興味深い。
15分に及ぶのクジラの歌声が人間のつくるソナタ形式と全く同じ構造だとか。
映画の中で紹介されているその歌声は、初めて聴いた瞬間「本当にクジラが歌っている!!」と、とても驚いた。その優しくて切ない歌声は、母親のお腹の中にいるような心地よさで、自分の中にじわじわとあたたかいものがこみあげてくるのがわかった。


私たちの身体を形成する原子の1つ1つだって、音を奏でているらしい。
この映画は、地球や自然との関わり方だけでなく、自分自身との関わり方ももう一度考えさせてくれるきっかけになった。


私はどんなことにもRavi Shankarのようは「学ぶ姿勢」を持てているだろうか?
自分以外から奏でられる音楽を聴く耳を持てているだろうか?


そんな意識を持たせてくれる映画だ。


地球交響曲第六番

地球交響曲第六番(DVD)
監督・脚本: ギャヴィン・フッド
出演: ラヴィ・シャンカール、ロジャー・ペインほか
発売日: 2006/06
品番: GAIA-S01-6
価格 : 6,300円(税込)
本編 : 127分

浅野忠信が大好きで、元々は浅野忠信見たさに映画館へ。


舞台は1972年内戦の激化するカンボジア。
銃撃の飛び交う中、カメラを携えてシャッターを押しつづけた25歳のフリージャーナリスト一ノ瀬泰造の生き様を実話を元に描いた映画である。


反政府組織クメール・ルージュの聖域アンコールワットを撮影することにとり憑かれた泰造は“うまく撮れたら、東京まで持って帰ります。もし、地雷を踏んだらサヨウナラ”と書き残し、国外退去処分をくらったにも関わらずカンボジアへ密入国。
アンコールワットを目指した後、消息を絶ってしまう。


実際、単身アンコールワットへ潜入した時の詳しい状況はわかっておらず、消息を絶ってから10年後にシェムリアップより14km離れたプラダック村にて遺体が発見された。
カンボジア大量虐殺を引き起こしたポル・ポト派に処刑されたそうなのだが、映画ではその処刑寸前にアンコールワットを初めて目にした泰造が、手にカメラを持っていないことを嘆くというシーンがフィクションで描かれている。


セリフのほとんどが英語とクメール語。
これだけでも浅野忠信の俳優としてのすごさを感じてしまうが、ラストで初めてアンコールワットを見た瞬間の光惚とした表情は、アンコールワットに魅せられた人間の「狂気」を見事に表現していた。


現在アンコールワットは世界遺産に登録され、地雷の撤去も進み、世界各国から観光客が足を運んでいる。
実は私も先日行ってきた。


一ノ瀬泰造がまさにそこにいた1972年のカンボジア内戦の際、クメール・ルージュによって多くの奉納仏の首が撥ねられたという知識を持っていたのだが、現地のガイドは「盗賊がお金に変えるために盗んだ」と説明していた。実際はどうだったのだろう?


身の危険を省みず、内戦の中遺跡を撮りに行くという、無謀とも思える行動に泰造を駆り立てたものとは。


知識だけではわからないから現地に行く。
けれどたった数時間そこにいただけでは理解出来ないことは山ほどある。
何事も実際に自分が体験しなければ、真実はわからない。
泰造にもこのような想いがあったのではないかと思う。
そしてこの想いに対するまっすぐさが、写真を撮られ慣れていない子供たちの笑顔を引き出し、彼の死後シェムリアップにお墓が建てられたほど、現地の人たちに愛される要因でもあったのだろう。


ちなみに、現在でもシェムリアップの国道6号線沿いにあるBanteay sreyというカンボジア料理を中心とした老舗のレストランでは、泰造が好きだった料理を味わえるスペシャルメニュー“TAIZO”がある。


私も泰造のように「お前は馬鹿だ」と言われても、自分のやりたいことにはまっすぐでありたいなと思った。


地雷を踏んだらサヨウナラ

地雷を踏んだらサヨウナラ(DVD)
監督 : 五十嵐匠
出演 : 浅野忠信, 川津祐介ほか
発売日:2006/06
ASIN:B00006F1V5
価格:3129 円(税込)
本編:111分
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人を癒す仕事に興味を持ち、心療カウンセラーの資格を取得。その後、レイキヒーリングなどに精通するも、相手の「悪い気」を受けてしまいやすいためプロの道を断念。「人の人生には流れがある!」という直感からカバラ数秘術や宇宙の流れについて現在も研究中。
Secret any Tinkle Complexは占いとせず「当たる・当たらないの視点ではなく、困った時のエッセンスにして欲しい」とのこと。
現在は普通の女の子として暮らしている。
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